幼児から小学校中学年の子供に字を練習させる前に、まずわかっておくべきことがあります。
子供の字はきたないのが当たり前
それは大人が書くような美しい字は書けなくて当たり前だということ。
この年頃の子供には、それなりの上手な字というものがあります。
大人とは体の作りも筋力も、器用さも違います。
たいていの子供は、手を使って繊細な作業をすることは苦手なのです。
鉛筆(ペン)を持つこと、
さらに字を書くことは、
小学生中学年以下の子供にとって難しいこと
と知っておきましょう。
もし自分がこの年齢の頃に書いた文字をみることができれば、
いかに元気な字を書いていたのかわかりますよ。
習字が「勉強する」基本を作る
昔から「読み・書き・そろばん」と言う言葉があるように、
「学」の基本は
- 字をすらすらと読めること
- きれいな字を書けること
- 算数ができること
です。
この中で字を書くことと算数は練習しないと上達しません、
勉強が必要です。
子供にとって習字とは、
椅子にすわり机に向かって行う「はじめての勉強」であること
が多いのです。
小学生低学年までに、
家できれいな字を書く練習をする習慣を身につけてしまえば、
他の科目の勉強も始めやすいことでしょう。
休憩時間も大切
この年の子供にとって、
長い時間同じところでじっとしていることは、難しいものです。
この次の章から練習方法を紹介しますが、
練習の30分に1回は休憩を5分でもとらせてあげてください。
もちろん、子供にやる気があってどんどん練習しているときには
無理に休憩をとる必要はありません。
具体的な練習方法
それでは、幼児から小学校中学年までのお子さんのための
具体的な練習方法を説明します。
- まず、次のものを用意します。
ないのであれば、できればお子さんと一緒に買いに行くことをお勧めします。練習帳以外の物、
たとえば鉛筆や下敷きなど色やデザインが選べるものは
お子さんに選ばせると、
自分で率先して字の練習をするきっかけになります。- 用意する物
-
- 机と椅子
子供の身長にあったものを用意しましょう。
机と椅子のバランスは、
みぞおちから肘(ひじ)の間の高さに紙があるようにします。
椅子の高さは、足が床に着くもので、低すぎないもの。
膝が机の裏にぶつからないように。
もし足が床に着かないのであれば、椅子の上に正座をするか、
台を置いてその上に足を置きます。 - 鉛筆
2Bか3Bのもの。硬すぎず、やわらかすぎない硬さです。
あまり安い鉛筆は芯がもろいことが多いのでお勧めしません。 - 下敷き
硬筆用の下敷きがベストです。
文房具店で販売しています。
下敷きにも適度な硬さがあります。
できれば白の無地のものか、透明なものがいいです。 - コピー機能のあるプリンターや複写機、または消しゴム
次に紹介する練習帳を使って字をきれいに書く練習をするのですが、
練習帳で一通り練習しても、苦手な字は繰り返し練習することが大切です。
そのためには、
練習帳の各ページをコピーした紙で練習するのがお勧めです。
コピーできない場合には、消しゴムを使用します。
(練習の途中では消しゴムは使いません) - 練習帳
ひらがな、カタカナ、数字の練習帳を用意してください。- 徹底反復たかしま式ひらがなれんしゅうちょう
はじめて「ひらがな」を練習するには、お勧めできる本です。「手書きの字」が手本になっていること、
その字がクセがないこと
大人が子供に教えるときに
「どのように教えるときれいに字が書きやすいのか」を
右ページ1枚で丁寧に説明してあること
1回の練習に十分な練習欄(左ページ1枚分)があること
そして
練習する文字の順番も工夫されていることこれがお勧めの理由です。
鉛筆の持ち方は、
2ページめの文章と最後のページにある小さな写真を
参考にするのがお勧めです。- 徹底反復たかしま式かたかなれんしゅうちょう
ポケモンの名前が出てくる練習帳で、
「ひらがなれんしゅうちょう」と同じように
教え方について詳しく説明されています。カタカナは平仮名とおなじぐらいの頻度で
生活の中で使われていますので、
ひらがなと同じ時期に練習することをお勧めします。
カタカナは漢字へと共通するところがあるため、
カタカナがきれいに書けると、
漢字もきれいに書けるようになってきます。- 徹底反復たかしま式すうじれんしゅうちょう
数字の書き方と「く正しい百ます計算」が学べます。
ひらがなれんしゅうちょうと同じで、
書き方について詳しく説明されています。子供にとって数字は生活の中でよく目にします。
練習することで、より数字に興味をもつよいきっかけになるでしょう。
- 練習を始める時には、教える人が練習する部分を読んで理解します。
- 子供に練習を始めさせます。
1人で練習できるようになったら、横から離れて一人で練習させます。
それまでは練習のアドバイスをしたりしてください。 - 机と椅子
子供にやる気を出させて練習を持続させるには褒めることが一番。
まずは練習を頑張ったことをほめてあげましょう。